この本のジャンルは何なのだろう?
この本で作者が一番伝えたかったことって、何だったんだ?
379ページというなかなかに分厚い小説。
わたしは初めて山田悠介さんの本を読んでみました。
きっかけは推しの俳優さんがオススメしていたから。
表紙はアニメっぽいイラストだし、
中身も流行りの転生モノとかそういうゲームの世界っぽいファンタジーモノなのかなと思いながら読み始めました。
いつ異世界に飛ばされるんだろう?
そう思いながら読んでいましたが、
最後まで異世界に飛ばされることはありませんでした。
ちょっと未来の現代モノです。
Wikipediaさんからあらすじを拝借します。
舞台は2030年、世界的にeスポーツが発展した時代の横浜。そこに、とある落ちぶれたプロゲーマー「イッキ」こと、上山一輝がいた。ゲーマーとして成績を残せず、その苛立ちや焦りを周りにぶつけていた一輝は家族を失い、生活も心も荒んでいた。
そんなある日、一輝の前に一輝の「残機」を名乗る一輝にそっくりな3人組と出会う。一輝はそんな自分の「残機」や別れた元妻や自分の息子との関わりを通し、少しずつ荒んだ心や生活を癒していった。そんな中訪れるプロゲーマー「イッキ」としての転機、上山一輝としての危機。一輝が最後に下した決断、行動とは。
終盤まで読み進めると
「何歳になっても夢を諦めるな!」
を伝えたい青春ファンタジー小説だったのかなと思いましたが、
何だか心にひっかかる感じがして、
青春ファンタジー小説ではないような気がしていました。
そしてラスト2行。
わたしの心のモヤモヤの正体はこれだったんだ!というオチで終わりました。
そうだよね、リアル鬼ごっこを書いた人だもんね!
そうこなくっちゃ!!
このブログの冒頭で
この本のジャンルは何なのだろう?
この本で作者が一番伝えたかったことって、何だったんだ?
と書きましたが、やはり青春ファンタジー小説でも、ほのぼのファミリー小説でもなく、ラスト2行で読み手が受け取った感情こそが、この小説のジャンルのヒントであり、伝えたかったことなんじゃなかろうか。
ラスト2行を読むと、
今までの登場人物は何者だったのか確かめるためにもう一度読み返したくなります。
ラスト2行が気になる方はぜひ読んでみて下さいまし。
プロモーションビデオを先に見ると、作品の雰囲気が伝わります。
実際の本には挿絵がありません。
最初にこのプロモ見ておけばよかったなと後悔。
自分の頭の中のイメージとキャラクターのビジュアルがちょっと違いました。
余談ですが、オススメしてくれた推しの俳優さんは
「実写化したら演じてみたい!」と言っていたのですが、
年齢的にちょっとまだ早いかも。
おじさんになったらお願いします!!